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晴彫雨読No.33 石と建築

 われわれ石材業界も幾多の変遷を重ね、現在に至っている。顧みると業界は、業界の革命と言うべき二つの大きな波よって、昔ながらの職人気質がまったく活かされる余地のない職種になってしまったようである。ひとつは石を切断してしまう切削機導入であり、もう一つは中国での加工製品の流入である。切削機の導入という産業革命で石を見立てる必要がなくなり、中国製品の流入という流通革命よって、われわれは石に対する知識や経験をそれほど必要としなくなった。

 時代の流れといってしまえばそれまでだが、石を知らずして仕事をやっている現実は、どこか根本的なところで無責任であり、石材業界として致命的な欠陥を内包しているといってよい。また、業界内で話題になっている異業種からの参入を、簡単に許してしまう誘因ともなっているような感がある。

 今回ご紹介の本は、石という素材を真正面から直視し、石のなんたるかを教授する「石と建築」。建築的な観点から書かれている本であるが、建築関係にとどまらず、墓石、土木業界に携わる方にとっても是非一読をお薦めする。著者は鹿島建設の技術研究所で、実際の現場を数多く踏んでいる専門家のお二人。学者にありがちな研究室だけの研究ではなく、現場での実地検分をもとにしているだけあって、読んでいてあっと思わされる内容が豊富に紹介されている。

 内容は目次を紹介すると、第一章/石材についての基礎知識、第二章/石材の特徴、第三章/石材の変質現象、第四章/石材の補強・修復、第五章/張り石工事の実際。これ以上は、仕事に直接役立つものであるので、直接購入して読んでいただきたい。石材の変色、汚染やひび割れ、または凍害やセメントの白華現象、接着剤やシーリングによる汚れなどを経験した方には特にお薦めである。

 石を実際に加工したり、施行したりして、いろいろな問題に実際にぶつかってみなければ、この本は本当の意味で、活きてこない。単なる知識としての石材ではなく、経験と知識が一体となって初めて石を知ることになるのでは。そういう意味では、石を扱うプロを目指す方にとって、学術的にフォローしてくれる数少ない好書である。

本のデータ
書籍名/石と建築(1992年)
著 者/武井吉一・中山 實著
体 裁/A6版 161ページ 価格4,200円
発行所/鹿島出版会 TEL 03−5561−2550


 石の本リスト
 晴彫雨読 No.1-20
 晴彫雨読 No.21-40
  No.21 インド巡礼の道
  No.22 写真でわかる謎への道...
  No.23 南イタリア 石のすまい
  No.24 巨石文化の謎
  No.25 石に聴く 石を彫る
  No.26 日本石仏辞典
  No.27 新・石の文明と科学
  No.28 石仏と石塔
  No.29 聖なる石に出会う旅
  No.30 石臼の謎
  No.31 石の夢
  No.32 ミステリーストーン
  No.33 石と建築
  No.34 墓と石塔
  No.35 石屋の小僧が彫刻家に...
  No.36 石−伝説と信仰
  No.37 石の表情
  No.38 石の街並と地域デザイン
  No.39 石の星座
  No.40 アンコールの神々

 晴彫雨読 No.41-60

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