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ホーム >> 石の本の紹介 >> 晴彫雨読 No.1-20 >> No.20 石のはなし
晴彫雨読No.20 石のはなし

 今回は日本の地質学者によって書かれた石全般の素養を高める本の紹介である。題名はずばり「石のはなし」。著者は鉱物学を専門とする学者であるが、粘土や宝石の本も多数書いていることから専門外の知識も相当深いように推測される。

 事実、この地書でも石を鉱物学的な見地から書かれているばかりではなく、宗教学的な見地や民俗学、建築土木、造園文化などなど、さまざまな見地から広く浅くしかも分かりやすく石についてのうんちくを述べている。日ごろ、石の商売で頭が凝り固まってしまっている方、自覚症状あるなしに関わらずこんな本にでも目を通して石についての雑学を深めていただきたいものだ。

 この本の中で、地質学者という近代科学思考を身につけた方にも関わらず、意外にも石の伝承についてかなりのスペースを割いていて、これがなんとも嬉しい。「私たちの祖先にとって、自然の基盤の大地を構成する石は、生命の根源であり、神霊が宿るところであり、永遠の象徴として宗教心を表現する素材でもありました」と述べ、さらに「石は宗教とかたく結びつき、人の心のよりどころでもありました。現代でも墓石や記念碑をはじめ、旅先などで持ち帰って想い出とし、庭や部屋に石を置いて自然を味わうなど、心と石のかかわりは衰えることがない」と書き記してあり、われわれがこの言葉にどおりに石を見ているかどうかは別にして、こう書かれているだけで励まされるような気持ちになる。このような著者の石に対する敬虔な気持ちを裏切らないようにしていきたいものである。

 勿論、地質学的な見地からの「石の種類、生成、分類」や「火山、マグマ」あるいは「化石」の記述も充実していて、読み応えのある内容となっている。

 最後の「生きている地球」の章では、「近年は人間の節度を欠いた活動のために、人間文明崩壊の危機が訪れそうです。しかし、危ないのは人間であり地球の本体は決して危なくありません。人間が滅びても地球は循環システムのバランスを回復し、他の生物とともに数十億年は生きつづけることでしょう」と淡々と、いかにも冷静な学者らしい締めくくりで終わっている。
 
本のデータ
書籍名/石のはなし(1992年)
著 者/白木晴雄 著
体 裁/B6版 214ページ 価格1700円
発行所/技報堂出版 TEL03-3585-0166



 石の本リスト
 晴彫雨読 No.1-20
  No.1 石屋史の旅
  No.2 中世 祈りの造形
  No.3 石橋は生きている
  No.4 FUKUOKA STYLE VOL14
  No.5 山里に花ひらく高遠の石工
  No.6 石の博物誌
  No.7 闇の中の石
  No.8 京都名墓探訪
  No.9 石の匠 石都鑿の響
  No.10 ケルト・石の遺跡たち
  No.11 石の神秘力
  No.12 石と死者
  No.13 議事堂の石
  No.14 将軍・大名の墓
  No.15 牟礼・庵治の石工用具
  No.16 石の俗称辞典
  No.17 石垣普請
  No.18 不思議な石の話
  No.19 石ころの話
  No.20 石のはなし

 晴彫雨読 No.21-40
 晴彫雨読 No.41-60

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