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ホーム >> 石の本の紹介 >> 晴彫雨読 No.1-20 >> No.61 石の俗称辞典
晴彫雨読No.16 石の俗称辞典

 私の住む東北地方は落葉広葉樹林に囲まれ、四季の移ろいを確かなものとして与えてくれている。野山の芽吹きの淡い彩りに春を感じ、夏には鬱蒼とした木々の緑陰に涼しさを覚える。秋の鮮やかな紅葉に我を忘れ、冬の毅然とした木立に対峙しては自問自答するといった次第。

 美しく移ろいゆく時節ごとの風物に対し、古くから日本人は世界にも誇れる独特の美意識をはぐくんできた。特に中世以降、自然界のあらゆるものの色や形、模様といったものに豊富な語彙を用いてその微妙な差異を言い表し、我が国の生活文化に潤いを与え続けてきた。 例えればきりがないのでここでは本題の石だけに限定する。

 さて、石や岩、鉱物やそれらが作り出す自然の形などについても色や形、模様などの特徴をとらえては、様々な名称やいわれ、物語を作り上げてきた。今回はそれらの言葉や言われ、由来などを語順にまとめた「石の俗称辞典」−面白い雲根誌の世界ーをとりあげてみた。(「雲根」という言葉も実は石を表す言葉。)ざっと読んでみても、石に関する名称は俗称、通称、もちろん学術名称までいろいろな石の名前が取り上げられており、石に関する物語、言い伝えについてもよくこれだけ集めあげたものだというくらいの項目が並んでいる。最近は石の名称というと、例えば614、623、954などといったなにやら怪しい英数記号が流行っているが、当然これらは載っていない。ただし最近の石種の中でもある程度使用年数が経過し、業界でも一般化したものは載せてあるのでわれわれにも親しみやすい構成となっているようだ。

 石材業界の守備範囲を遙かに超え、石に対する古今の創造力がこの本にコンパクトにまとめあげられている。むしろわれわれ業界の石に対する発想の貧困さが思い知らされるかのようである。いにしえから人々はホントに幅広く石に感化され、様々なイマジネーションを働かせて身近なものにしていたことが改めて実感できるという一冊である。

 業界も無味乾燥な記号が名称化され、石に対する思い入れから命名されたものとは別次元での名称が商品名として定着しているようだ。一般の顧客に603とかFGとか説明してなんの意味を持つのだろうか。石に一番近いところにいる業界として、石に対する愛着が表現された名称が少ないような気がする。何かひらめく命名はないものか。そんな場合のとっておきの参考書といっても良い。

本のデータ
書籍名/石の俗称辞典(1999年)
著 者/加藤碵一、遠藤祐二 編著
体 裁/A6版 312ページ 価格5400円
発行所/愛智出版 TEL042-585-1014



 石の本リスト
 晴彫雨読 No.1-20
  No.1 石屋史の旅
  No.2 中世 祈りの造形
  No.3 石橋は生きている
  No.4 FUKUOKA STYLE VOL14
  No.5 山里に花ひらく高遠の石工
  No.6 石の博物誌
  No.7 闇の中の石
  No.8 京都名墓探訪
  No.9 石の匠 石都鑿の響
  No.10 ケルト・石の遺跡たち
  No.11 石の神秘力
  No.12 石と死者
  No.13 議事堂の石
  No.14 将軍・大名の墓
  No.15 牟礼・庵治の石工用具
  No.16 石の俗称辞典
  No.17 石垣普請
  No.18 不思議な石の話
  No.19 石ころの話
  No.20 石のはなし

 晴彫雨読 No.21-40
 晴彫雨読 No.41-60

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