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ホーム >> 石の本の紹介 >> 晴彫雨読 No.1-20 >> No.13 議事堂の石
晴彫雨読No.13 議事堂の石

 いささか間延びした感があるが、首都機能移転問題が話題となり候補地がさらに絞られてきたようである。実は我が社の採石場の隣接地もその対象となっており、物々しい警備体制の中、国会議員の先生方等が何度も視察に訪れた。残念ながら?今回の絞り込みにより候補地からははずれてしまったが、宮城県発行のパンフレットには首都機能を担う理想都市が描かれており、ひとときの夢物語を楽しむことができた。その建物群の中枢というべき建築物に国会議事堂がある。

 今回取り上げる本は現在、東京永田町にある国会議事堂の計画から竣工までの50年の歴史、議事堂建設にまつわる秘話を興味深く語り、議事堂に使われた石を豊富な写真で紹介した「議事堂の石」(共著)。明治19年、議事堂の構築から始まり完成まで実に50年の歳月を要し、幾多の大戦を経て、昭和11年にようやく完成した国会議事堂は、実は私も初めて知ったのだが、すべて国産の石材が使用されている。

 当時の国威発揚の意味からか、全部国産品を使用する方針を打ち出し、地質学者による日本全国各地の石材調査が実施された。外装材としての花崗岩や安山岩、内装材としての大理石が全国各地から集められ、石材試験や化学分析がおこなわれたということである。

 現在の建築となると、外国産の石材を抜きにしては考えられない状況になっているわけであるが、それだけに国産を貫いている議事堂は貴重な建物であるばかりではなく、現在では堀尽くされていて入手困難なものを含め、豊富に当時の名石を一つの建物に集めたもう二度とつくりえない建物として、評価している。しかも全国から集められた優れた石工が技術の粋を尽くしてしつらえたものといわれており、計り知れない価値を持つ「石の博物館」として紹介されている。

 中身は議事堂に使われた石材の案内に始まり、当時の石工の生活や、石材の使われ方、また地質学に詳しい方々の共著らしく各石材の成り立ちや産出地、人類と石の関わり合いなどにも触れて、読んで楽しい本の構成になっている。我々業界でも知られていないだろう逸話も多数紹介されており、石材人としての知識を深める意味でも是非、一読をお薦めしたい本である。

本のデータ
書籍名/議事堂の石
著 者/工藤晃、大森昌衛、牛来正夫、中井均共著
体 裁/B6版 158ページ
価 格/1500円 1999年発行
発行所/新日本出版社 TEL 03−3423−8402


 石の本リスト
 晴彫雨読 No.1-20
  No.1 石屋史の旅
  No.2 中世 祈りの造形
  No.3 石橋は生きている
  No.4 FUKUOKA STYLE VOL14
  No.5 山里に花ひらく高遠の石工
  No.6 石の博物誌
  No.7 闇の中の石
  No.8 京都名墓探訪
  No.9 石の匠 石都鑿の響
  No.10 ケルト・石の遺跡たち
  No.11 石の神秘力
  No.12 石と死者
  No.13 議事堂の石
  No.14 将軍・大名の墓
  No.15 牟礼・庵治の石工用具
  No.16 石の俗称辞典
  No.17 石垣普請
  No.18 不思議な石の話
  No.19 石ころの話
  No.20 石のはなし

 晴彫雨読 No.21-40
 晴彫雨読 No.41-60

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